開発した球形構造の断熱型熱量計は、測定の不確かさ評価を行い、室温以上でのSIトレーサブルな比熱容量測定を実現する国家標準器として活用する予定である。現在、高温域における断熱型熱量計は数少なく、国内外にアピールできる新しい標準器となる。また将来的には本装置を用いて新しい標準物質を開発したいと考えており、学術・産業界で重要な役割を果たせると期待される。 熱伝導率測定については、本研究により、熱損失の影響を考慮しなくてすむユニークな測定法を提案することができた。これは、熱伝導率測定における重要課題の解決につながり、学術的な測定法の発展に大きな意義を持っている。
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