予混合火炎を用いた従来の火炎合成では,加熱温度と加熱時間,加熱雰囲気を独立して制御することは困難で,制御範囲も狭いなどの大きな制約がある.微小拡散火炎群中に反応物粒子を酸化剤気流に乗せて供給する本研究の低ペクレ数場の火炎合成では,その制約から解かれ,高温短時間,高温長時間,低温長時間の加熱など制御と,その制御範囲を広げて酸化・還元反応や,融解をより進展させることが可能となり,火炎合成による材料合成の発展性を見いだすことができた.また学術的には,低ペクレ数場において,移流と拡散の効果が火炎面の形成にどのように現れるかについて明らかにし,低ペクレ数燃焼反応場の理解の進展に寄与した.
|