研究課題
脳卒中を主な対象とする上肢リハビリ支援システムの本格的実用化を目指して研究を行った。力覚の提示にはアクチュエータを用いないでブレーキを用いており、本質安全性を有し、医療機器としてクラスⅠとなる。力覚の提示にブレーキを用いた3次元、2次元、1次元の直交座標型システムの研究開発を行った。直交座標型であるため、把持部の運動方向の逆方向の力が常に提示できる。3次元システムについては、ロボット本体の低慣性化のために,金属部品を樹脂部品(3Dプリンタ)また、SUS(ステンレス)構造部品をアルミ構造部品へ設計変更した。またネジ摺動部の設計変更を行い、低摺動差動ネジ機構を開発した。2次元システムについては、2次試作機を開発した。タイミングベルトを水平面 1本,鉛直面 2 本の 3 つの部位に付けることで、ベルトを短尺化することに成功した。その結果、システムの摩擦が低減し、正確な力覚提示ができるようになった。また、代表的な2自由度差動ベルト駆動ロボットを対象として、マルチボディシステムダイナミクスを用いて内部機構を含む運動方程式の導出と動的非干渉化設計を行った。1次元システムについては、同側型非麻痺側補助システム、鏡面対称型非麻痺側補助システムの研究開発を行った。開発したシステムは、軽量コンパクトであり、医療従事者でなくとも扱え、かつ訓練意欲を維持しやすい自宅用のリハビリ機器としても使うことができる。リハビリでは、つらい訓練を行う必要があるため、動機づけ(Motivation)と楽しさ(Pleasure)が必要である。2次元システム、1次元システムでは、モグラ叩き、スカッシュなどのゲーム性のあるリハビリ訓練ソフトを研究開発した。モグラ叩きはスペーシング訓練が主な目的となっており、タイミング訓練の要素も含まれている。コロナがなかなか収まらなかったため、臨床評価には至らなかった。
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日本機械学会論文集
巻: 88 ページ: -
10.1299/transjsme.21-00367
https://researchmap.jp/Furusho_Junji
http://www.eonet.ne.jp/~furusho-reha22/index.html
http://flsi.cird.or.jp/personal_page/furusho/index.html
https://nrid.nii.ac.jp/nrid/1000070107134/
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201801020398857029