研究課題
【2021年度の成果】2021年度は当初の計画通り、検証用のウェアラブルデバイスを製作した。この際、2020年度に明らかにした要求仕様に基づき、3Dプリンタを用いて製作した。また、空圧レギュレータを用いて吸引する圧力を制御できるようにした。このデバイスを用いて、刺激提示デバイスとしての性能評価を行った。具体的には提案デバイスを用いて手背の特定の位置に刺激を与える。被験者は、刺激を与えられた位置を手の写真上で回答する。検証の結果、単一の刺激に対して、高い正答率を示すことができた。一方で、複数点を同時に刺激する場合の単一刺激の場合よりも正答率が低かったため、今後、改良が必要なことが分かった。2021年度の研究発表の成果としては、国内会議1件、国際会議2件で発表した。また、2020年度の成果を1件の学術論文として公表した。【全体の成果】2021年度は最終年度に当たるため、本項目では研究期間全体を通じての実績についても報告する。ただし、本研究は、年度ごとにサブゴールを設定し、単一の研究者が年度ごとにこれを達成することで研究期間全体を通じての目的を達成するものであった。したがって、上述した2021年度の成果が研究期間全体を通じての研究の内容としての成果である。一方で学術論文・学会発表に関する成果としては、3年間を通じて、学術論文1件、国際会議3件、国内学会2件を公表した。【今後の展開】本研究では、災害対応ロボットの遠隔操作に資する手背代用型触覚提示デバイスの研究開発を行った。本研究の意義は、この当初の目的を達成しただけでなく、バーチャルリアリティ分野など幅広い分野への適用可能なデバイスについて研究開発を行った点である。今後は、手背代用による手掌の触覚提示というコンセプトが、災害対応ロボットだけでなく、様々なアプリケーションに対してどこまで適用可能かについて調査・検証していきたい。
すべて 2022 2021
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)
Journal of Advances in Artificial Life Robotics
巻: Vol. 2, No. 1 ページ: 244-247