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2019 年度 実施状況報告書

太陽光発電大規模導入に向けた系統調整力提供のための需要家機器運用技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K04320
研究機関筑波大学

研究代表者

安芸 裕久  筑波大学, システム情報系, 准教授 (70356343)

研究分担者 池上 貴志  東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70534460)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード電力系統調整力 / エネルギーマネジメントシステム / モデル予測制御
研究実績の概要

2019年度は、運用技術開発のためのシミュレーションモデルのプロトタイプを構築した。モデルは、(i)太陽光日射量(=発電量)と系統全体の電力需要から系統調整力の必要量と市場価格(調整力提供の対価)を推計する系統モデル、(ii)需要家を取りまとめて市場との仲介を行うアグリゲータモデル、(iii)インセンティブと自らのエネルギー需要から最適機器運用と調整力提供を行う需要家モデル、から構成される。
各モデルの役割は次の通りである。(i)系統モデルでは、民間の気象予報会社の日射予測データおよび公開データより入手できる電力系統の状況(電力需要や電源構成)から、調整力の過不足や調整力の価値および電力価格にを大雑把に算出する。(ii)アグリゲータモデルは、系統の調整力の状況や価値から、需要家へ調整力提供のインセンティブを反映した時刻別電力売買価格(TOU)を提示する。需要家モデルとやり取りをして、TOUを決定する。(iii)需要家モデルは、予め需要予測を行い、また提示されたTOUを用いて最適化モデルにより翌日の機器運用計画を立案する。当日は、運用計画を参照しながら実際の需要に従っておよび自らの機器を運用する。最適化モデルは混合整数問題(MILP)として定式化しており、需要家機器として、家庭用燃料電池コージェネレーションシステム、ヒートポンプ給湯機、太陽光発電、蓄電池を想定した。
以上のプロトタイプモデルを連携した運用シミュレーションの実施まで完了した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

シミュレーションモデルの構築までを完了させ、計画調書に記した2019年度の計画を実施できていることから、順調に進展していると判断できる。

今後の研究の推進方策

2020年度は、シミュレーションモデルと並行して、実験装置の構築を予定している。新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大に伴って、実験室への出入りや作業が大幅に制限されており、実験については研究期間内において調整する必要がある。そのため、当面はシミュレーションモデルを先行させていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

購入を予定していた日射予測データ(400千円を予定)について、交渉の結果、第三者より無償貸与頂くことができ、その分の支出がなくなったため。次年度、実験装置の構築を加速するため、計測システムのソフトウェア作成のための外注または補助員雇用費用に充てる予定である。

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公開日: 2021-01-27  

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