研究課題/領域番号 |
19K04339
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研究機関 | 神戸市立工業高等専門学校 |
研究代表者 |
茂木 進一 神戸市立工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (00707896)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | パルス幅変調法 / 三相電圧形インバータ / パッシブデバイス / 電解コンデンサ / 温度上昇 / 損失 |
研究実績の概要 |
令和2年度は,令和元年度に引き続きインバータの直流側に接続したキャパシタ(電解コンデンサ)について検討した.具体的には,IGBT(半導体材料はSiの三菱電機製IPMを使用している)により三相電圧形インバータを構成し,各種パルス幅変調法(例えば,三角波キャリアによる三相PWM法(以下,D3と略す,他も同様),従来からある指令値シフトによる三角波キャリアによる二相PMW法(D2),パルス電圧重畳による二相PWM法(P2)など)を適用した場合の,①電解コンデンサに流れる電流の周波数解析と時間周波数解析(ウェーブレット変換)を実験結果により評価,②電解コンデンサの温度上昇試験(令和元年度の条件などを見直して再実験)を行った. まず,①の成果としては,D3とP2は,電解コンデンサに流れる電流のスペクトラムが分散しない(キャリア周波数とその整数倍の周波数の狭い範囲に集中する)が,D2は広い周波数範囲にスペクトラムが分散することを実験結果より明らかにした.また,ウェーブレット変換により,この分散の原因が相電圧指令値のシフト動作にあることも明らかにした.これらの結果は交流側の線間電圧の解析結果とほぼ同様であることも解った.本結果はパワーエレクトロニクス学会誌に採録された. 次に,②の成果としては,恒温槽内に設置した三相電圧形インバータに各種パルス幅変調法を適用して動作させ,電解コンデンサの内部温度を測定したところ(令和元年度に実施した実験結果よりも精度を上げて測定),内部温度は,P2>D3>D2となった.しかし,温度差は0.4℃程度であるため,電解コンデンサでの損失には大きな違いがないと考えられる.また,温度上昇の差異から電解コンデンサの寿命は大きく変化しないと予想される.本結果はIEEE GCCE2020にて報告した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウィルス感染症のため思ったように実験ができない状況で進捗が遅れている.令和2年度に実施する予定であったインダクタ損失の測定を令和3年度に延期した.
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度は,三相電圧形インバータの交流側に設置されるインダクタの損失を検討する予定である.既に電力を高精度に計測可能なパワーメータを導入済みであり,新型コロナの研究禁止期間が終わり次第,研究をスタートさせる予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
殆どの学会がオンラインで実施されたため旅費が必要なかった.
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