研究課題
基盤研究(C)
本研究では,低侵襲な大気圧プラズマ源として,均一バリア放電の一種である大気圧タウンゼント放電(APTD)の発生メカニズムを検討した。任意のタイミングで交流高電圧を遮断できる電源装置や誘電体表電荷計測システムを用いて,APTD発生前後の誘電体表面電荷特性を調べた。その結果,誘電体表面に蓄積される負極性の電荷密度が高くなると,APTDが発生することを明らかにできた。また,APTDを発生できる誘電体でも,誘電体の表面抵抗率を低くするとAPTDが単独で発生しなくなることを明らかにできた。
電気電子工学
本研究は,高純度窒素を使用しない新しいAPTDの発生メカニズムを解明し,空気中でもAPTDを安定して発生できる方法を提供するものである。これにより,患者の身体的負担や生体組織へのダメージを抑制できる低侵襲な医療・農業用バリア放電装置の開発に貢献できる。