最終年度には、Z-CCC-CDMA(Z-connectable complete complementary coded code division multiple access)無線通信システムにおいて、高速変換に基づいた送受信機の構造を提案し、拡散/逆拡散時のシステムの計算量を削減できることを示した。 また、受信機の熱雑音、増幅器の非線形性に由来するクリッピング雑音、および高速移動時に発生するドップラー周波数偏移について計算機シミュレーションを行い、従来のOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)方式より優れていることを実証した他、拡散系列の系列長を長くすることで上記の雑音に頑丈になることを示した。 これらの結果は、通信分野の国際的な権威学術誌IEEE Transaction on Wireless Communicationsに投稿し、現在査読中である。(Hikaru Mizuyoshi and Chenggao Han "Concatenative Complete Complementary Code Division Multiple Access and its Fast Transform")なお、投稿した論文のPreprentバージョンは、 5月時点で閲覧742回、ダウンロード335となっている。(https://doi.org/10.36227/techrxiv.14708250.v2) また、昨年度報告したIA(integer array) interleaverに基づいて、無線LANやデジタルテレビなどの通信規格であるOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)で、現在採用されているインターリーバーより良い性能を達成できることを示した結果を権威論文誌であるIEEE Trans. Information theoryに投稿したものは二ラウンド目の査読に入り、Preprentバージョンは、 5月時点で閲覧594回、ダウンロード326となっている。(https://doi.org/10.36227/techrxiv.14740899.v2 )
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