本研究では大規模災害時における臨時通信システムとして,ドローンを用いて臨時無線ネットワークを構築することを目指す.本システムにおいて,より少ないドローンによる情報伝送の低遅延化を図ることを目的とする.これを達成するために,(1)低遅延化を図るための飛行パターン,(2)バッテリ切れによるドローンの離脱が遅延特性に与える影響,(3)ドローンが飛行することによる機体の傾きが通信路に与える影響という三つの課題について検討した.飛行パターンとして反発飛行と共用飛行経路を導入することで,ドローンを用いた大規模災害時臨時無線ネットワークにおける情報伝送の低遅延化を達成することができた.
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