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2019 年度 実施状況報告書

大規模穀倉地帯における衛星リモートセンシングによる土壌劣化推定手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K04405
研究機関京都先端科学大学

研究代表者

沖 一雄  京都先端科学大学, ナガモリアクチュエータ研究所, 教授 (50292628)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードリモートセンシング / 土壌の塩害化 / フィールドサーバー
研究実績の概要

本研究では衛星データにより、土壌劣化地域を抽出し、劣化の特徴に基づき乾燥型、塩害化型、潅水害型に分類する。また、劣化の程度を定量的に把握できるようにし、従来手法に比べ、より初期段階の劣化の検知を可能にすることを技術的達成目標とする。具体的には、電気伝導度EC値が2500mS/m以下の塩害化地域を検出する。さらに、現地での耕作者とその指導を行う農業政策関連機関を含めた利活用体制を構築する。
本年度は、今までに地上で観測されたデータを基に、土壌情報を可視・近赤外域のマルチスペクトルセンサと熱赤外センサ搭載の衛星Landsatデータと組み合わせ、土壌水分量及び土壌塩分濃度の定量的推定手法の開発を実施した。また、現地の指導者と定期的に遠隔会議を利用して体制づくりを行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

開発しているリモートセンシングによる対象地域の土壌水分量及び土壌塩分濃度の定量的推定手法を検証するための現地観測を塩害化が顕著に現れる3月の乾季に予定していたが、新型コロナの影響で渡航できず提案手法の検証が不十分だった。また、現地の指導者とは遠隔会議でコミュニケーションが取れているが、塩害の時期(3月)に耕作者とコミュニケーションを取れなかった点が問題となった。

今後の研究の推進方策

広域な農場を対象とし、可視・近赤外域のマルチスペクトルセンサと熱赤外センサ搭載の衛星データから土壌水分量及び土壌塩分濃度の定量的推定を達成するために、衛星観測と同時にセンサロボットが無線で相互に通信するフィールドサーバセンサネット技術からの土壌水分情報と現地観測情報を融合し高精度な広域土壌劣化情報を抽出する手法の開発を実施する。特に、土壌水分センサを備え付け、地温の変化、気温・湿度・降水量・日射量等の気象変化の圃場地表面の状況を継続的にモニタリングする。その際、季節変化における土壌水分と地温の変化との関係を詳細に追跡し、農場全体の土壌水分の挙動を明らかにする。また、現地土壌の調査(土壌の種類、乾燥密度、EC等)を実施し、土壌を採取し、観測データを解析する上で必要となる土壌パラメータを室内実験で実測する。
さらに、土壌サンプングに同期してUAV(無人飛行体)にマルチスペクトルセンサや熱赤外センサを搭載し、疑似的なLandsatデータを作成し、土壌水分量及び土壌塩分濃度の定量的推定に用いる計画である。

次年度使用額が生じた理由

今年度、乾季に現地調査及び現地での打ち合わせに行く予定だったが、新型コロナのため実施できなかった。これらを次年度で実施するための予算である。

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公開日: 2021-01-27  

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