研究課題
基盤研究(C)
本研究では、代表者が研究を進めているオーストラリア、西オーストラリア州のWheatBelt地帯の小麦農場、米国、アリゾナ州のピーカンナッツ農場、タイ国、コンケンの水田を対象地として、衛星および高空間分解能(数cm)で観測ができるUAV(無人飛行体)のリモートセンシングデータを利用したより軽度の土壌塩害化地域の検出手法の開発を実施した。その結果、リモートセンシングデータより算出された植生指標にDEM(標高データ)の情報を統合することにより,土壌劣化のタイプとその程度を分類できることを示した。
リモートセンシング
広域を観測できるリモートセンシングデータから軽度の土壌劣化(塩害化)情報を把握することにより、各農耕地において早期に耐塩性などの作物を植えるなどの対策により影響を受ける地域の生活インフラや農業生産・世帯収入を維持していくことが可能になると思われる。さらに、将来において、各地域の特性を考慮したアクションプランや法制度等に本研究の成果が役立つと考えられ、社会的意義が大きいと言える。各国の海外共同研究機関と協働で、今後の更なる実用化に向けたベースが整ったと言える。