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2019 年度 実施状況報告書

蛍光に着目した球体マーカによる画像計測技術の革新と応用分野の創出

研究課題

研究課題/領域番号 19K04406
研究機関富山大学

研究代表者

寺林 賢司  富山大学, 学術研究部工学系, 准教授 (20509161)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード蛍光球体マーカ / 三次元画像計測 / 高精度化
研究実績の概要

画像中から高精度に位置検出が可能な「蛍光球体マーカ」を用いたステレオカメラシステムの高精度な校正方法について,8個の蛍光球体マーカを用いた新しい校正器を提案し,校正精度に関するシミュレーションと熱変形等を考慮した設計の両面から検討した.
新しい校正器では,蛍光球体マーカ間の距離の組合せ数を従来校正器よりも飛躍的に増加させた.この結果として,実際に校正する際に撮影する画像枚数や校正器の配置数の削減に成功した.具体的には,校正用の撮影画像を93%削減し,校正器の配置数を96%削減した.この校正方法を用いた場合の計測精度をシミュレーションしたところ,相対精度10^(-6)オーダの画像計測を実現できる可能性を確認した.従来校正器を利用した場合では,同程度の計測精度を実現するために必要な校正用画像の枚数と校正器の配置数が非常に多く実現性に欠ける問題があったが,新しい校正器により現実的な校正が達成できる可能性を検討することができた.
また,新しい校正器を製作するための設計を行い,熱変形や自重による変形の影響について検討を行った.具体的には,これらの変形が校正精度へ与える影響を評価し,この影響が十分小さくなるように設計改善を行った.加えて,計測空間として一辺150mmの立方体を想定し,この計測空間に対応した校正器の寸法情報を決定した.これらに応じて,熱変形の小さなスーパーインバー材の選定及び入手まで達成した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究では,蛍光球体マーカを用いた新しい三次元画像計測技術を確立することにより,従来よりも高精度な画像計測を実現することを目標としている.高精度な三次元画像計測のために重要であるステレオカメラシステムの校正が重要な要素であり,2019年度はこの校正方法について検討を行った.
当初の研究計画通り,新しい校正器を提案し,熱膨張等を考慮した校正器の設計およびシミュレーションによる校正精度の評価が実施できているため,おおむね順調に進展しているものと考えている.

今後の研究の推進方策

新しい校正器の校正精度をシミュレーションによって評価し,製作面を考慮した設計,熱変形の小さなスーパーインバー材の入手まで達成できているため,当初の研究計画の通り,校正器の製作,計測精度の検証へと研究を進める予定である.
また,蛍光球体マーカを撮影する際に,被写界深度から外れてぼけが生じる場合に対する,検出アルゴリズムの検討を進める.具体的には,ぼけによって失われる位置情報から計測精度の低下を招く問題に対して,計測精度の低下を防ぐ検出アルゴリズムの検討を行う.

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公開日: 2021-01-27  

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