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2020 年度 実施状況報告書

画素配置の擬似的な不規則化による高精細化と情報量削減を両立する画像システムの研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K04425
研究機関金沢大学

研究代表者

秋田 純一  金沢大学, 電子情報通信学系, 教授 (10303265)

研究分担者 小松 孝徳  明治大学, 総合数理学部, 専任教授 (30363716)
戸田 真志  熊本大学, 総合情報統括センター, 教授 (40336417)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード擬似的不規則画素配置 / 偽色 / 色モアレ / 主観評価 / 精細さ
研究実績の概要

本研究の課題として設定していた、画素配置の擬似的不規則化による2つの画像システムの高精細化に関するテーマのそれぞれについての研究実績は以下の通り である。
まず1つ目の、擬似的不規則画素配置による画像処理アルゴリズムの高精度化については、前年度の超解像処理に続いて、偽色と色モアレの低減を対象として設定した。偽色と、その周期構造である色モアレの発生メカニズムであるベイヤ型カラーフィルタに、擬似的不規則画素配置手法を導入することで、その発生度合いの低減効果について、シミュレーションを通した評価を行った。その評価を被験者の主観評価によらずに行うために、偽色フラグの生成と2次元FFTによる空間特性に基づいて評価するアルゴリズムを開発し、それを用いた評価を行った。その結果、擬似的不規則画素配置によって色モアレの発生を低減する効果があることが示された。
2つ目の、擬似的不規則画素配置と人間の知覚する画像の精細さとの関連については、昨年度の方針に基づいて小型4Kモニタを用いた実験システムを構築することができた。そして擬似的不規則画素配置の画素パラメータを変化させて生成した、特徴が異なる複数の画像をそこに提示し、被験者が感じる(知覚する)「精細さ」についての評価実験を行い、その評価要因因子の分析を行った。その結果、主要因をほぼ特定することができた。また精細さが強く知覚される、画素パラメータの範囲を絞りこむことができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の課題として設定していた、画素配置の擬似的不規則化による2つの画像システムの高精細化に関するテーマのそれぞれについての進捗状況は以下の通り である。
まず1つ目の、擬似的不規則画素配置による画像処理アルゴリズムの高精度化については、超解像処理に続いて偽色と色モアレをとりあげ、その 評価を行った。その結果、通常の規則的画素配置手法と比べて、擬似的不規則画素配置を用いる手法では色モアレの発生を低減する効果が認められた。以上から、ほぼ計画通り順調に進展していると言える。
2つ目の、擬似的不規則画素配置と人間の知覚する画像の精細さとの関連については、評価実験の実施方法を確立できたことから、評価実験を実施することができ、精細さの知覚の主要因を特定し、画素パラメータの絞り込みを行うことができた。以上から、ほぼ計画通り順調に進展していると言える。

今後の研究の推進方策

本研究の課題として設定している画素配置の擬似的不規則化による2つの画像システムの高精細化に関するテーマのそれぞれについて、今後の研究推進の計画は 以下の通りである。
まず1つ目の、擬似的不規則画素配置による画像処理アルゴリズムの高精度化については、前年度に取り組みを始めた偽色・色モアレの評価について、より詳細な評価を進める。また初年度に取り組んでいた超解像処理についても、より詳細な評価を継続する予定である。
2つ目の、擬似的不規則画素配置と人間の知覚する画像の精細さとの関連については、ある程度の画素パラメータの絞り込みができたことをふまえ、より詳細な評価実験と、視覚系の知覚特性との関連についての評価実験を進める予定である。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症の流行にともない、打ち合わせをオンラインで行ったため。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 擬似的不規則画素配置を用いた超解像処理とその評価2020

    • 著者名/発表者名
      吉田栞・秋田純一・戸田真志
    • 雑誌名

      映像情報メディア学会論文誌

      巻: 74 ページ: 893-895

    • DOI

      10.3169/itej.74.893

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2021-12-27  

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