研究実績の概要 |
R1-R3 年度は、厳密フィードバック系を「任意の線形ダイナミクス+厳密フィードバック系」に状態拡張した場合に対するサンプル値低次元オブザーバの設計法を考え、従来結果 (Katayama, International Journal of Control (IJC) 2016, 2019) の拡張から具体的なサンプル値オブザーバ設計が可能となる十分条件と具体的な設計法を構築した。提案設計法のサンプル値フィードバック線形化システムの追従制御への応用、サンプリング周期が時変となるネットワーク制御系への拡張、連続時間オブザーバの時変なサンプリング周期を持つサンプル値系とネットワーク制御系への現実的なデジタル実装法を考案した。
本研究の実機試験面の目標は、「移動体ロボットのカメラ画像計測に基づくネットワーク制御系の構築」とオブザーバの提案設計法の有効性を確認することである。R1-R3 年度の実機試験面では、移動体ロボットのカメラ画像計測に基づくネットワーク制御系の構築し、ロボットの安定化制御、合意制御、フォーメーション制御の実機実験を行い、構築したネットワーク制御の実験システムの動作確認を行った。R4 年度は特に、ネットワーク制御系への連続時間オブザーバと制御器のデジタル実装に注目し、この観点からのモバイルロボットのネットワーク制御系の制御問題を行った。さらに、4輪型移動ロボットを導入して、今回構築したオブザーバ設計法の有効性を確認する準備を整えた。
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