希土類遷移金属系の新規磁性化合物の探索研究は、新しい磁石材料への応用が期待されている。現用で最狂磁石であるネオジム磁石の原理化合物であるNd2Fe14Bが学研されて40年近く経つが、それを凌駕する磁石は未だ発見されておらず、今回発見したSmFe5相は、結晶構造や磁気的性質の同定や解析には至らなかったが、今後の磁石材料や磁性化合物探索を開拓する期待は大きく、その学術的かつ社会的意義は大きい。 また、高圧合成法により合成された希土類化合物の常圧における安定化についても切り拓いており、この合成方法が有力な探索手法として証明されたことは、学術的にも意義がある。
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