研究課題
基盤研究(C)
規制物質を含むCdSセルに代わって可視光で光導電性を有し,かつフレキシブル化が可能なセンサ材料として,硫化銀と銀から成る薄膜に着目した.銀の金属から硫化銀の半導体に変化する過程において,銀の残存率によって 光電流の出力が変化し,10%程度銀が残存している状態で白色LEDの照射で約20dBの光導電出力が得られた.硫化銀に銀ナノ粒子を担持しても光導電出力が増加したことから,硫化過程での銀の残存率の最適化と同様の効果が得られる可能性を示した.
光応用
光導電性が得られた硫化銀と銀から成る薄膜は室温付近で成膜可能なことから,市販のシート状フィルムにもセンサ機能を持たせることができる.また,塗装や印刷など湿式プロセスで完結することも可能なため,性能を安定化する成膜処理方法を確立すれば,これらに関わる産業界に対して付加価値の高い応用技術の展開が期待できる