SAW共振子に代表される高周波弾性波動素子内部を伝搬する弾性波動の様子を可視化できる弾性振動可視化装置の高性能化・多機能化に関する研究を行った。まず,可視化装置に自動焦点合わせ機構を付加することに成功した。これにより周波数スキャンなど長時間に亘る自動測定を安定して可能とした。次に,検波系を見直した。素子駆動,周波数変換用局部信号発生,参照信号発生用の各発振機を,基準信号を共通化した別個のものとすることで,極限まで信号漏洩の影響を除去した高ダイナミックレンジ・ベクトル検波の実現に成功した。最後に,非線形性評価用試料として分数調波を発生できるSAW共振子試料の作製に成功した。
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