研究課題/領域番号 |
19K04555
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22010:土木材料、施工および建設マネジメント関連
|
研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
日比野 誠 九州工業大学, 大学院工学研究院, 准教授 (90313569)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | マクロセル腐食 / ターフェル勾配 / カソード律速 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は,コンクリート中の鉄筋に生じる腐食のメカニズムを解明することである.腐食反応は酸化反応であるアノードと還元反応であるカソードに分かれて生じるが,既往の研究では,1本の鉄筋をコンクリート中に埋設して腐食反応を評価しているため,アノード反応とカソード反応をそれぞれ独立して制御することが困難であった.本研究では,性質の異なる鉄筋コンクリートブロックを接続することでアノードとカソードを空間的に独立させ,それぞれの反応を意図的に制御できるようになった.このことを利用し,マクロセル腐食が生じるときの反応抵抗であるターフェル勾配(分極抵抗)を定量的に評価することができた.
|
自由記述の分野 |
建設材料学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の代表的な成果は,鉄筋のマクロセル腐食におけるアノード反応とカソード反応を独立して制御可能としたところである.これによりコンクリート中の鋼材に生じるアノード反応とカソード反応のメカニズムをより詳細に検討できることになった.特に本研究では,カソード反応を活性化する手法を見出し,アノード律速となるマクロセル腐食を再現することに成功している.これにより今まで困難であったアノード反応の分析が可能となった.以上の成果により鉄筋コンクリート構造物の塩害劣化に関する実験方法を多様化することができ,新たな防食工法の開発を支援することができると考えられる.
|