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2019 年度 実施状況報告書

3次元データを用いたインフラ構造物の革新的点検・診断システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K04556
研究機関長崎大学

研究代表者

出水 享  長崎大学, 工学研究科, 技術職員 (00533308)

研究分担者 森田 千尋  宮崎大学, 工学部, 教授 (60230124)
伊藤 幸広  佐賀大学, 理工学部, 教授 (90223198)
松田 浩  長崎大学, 工学研究科, 教授 (20157324)
山口 浩平  長崎大学, 工学研究科, 准教授 (60336013)
才本 明秀  長崎大学, 工学研究科, 教授 (00253633)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード3Dデータ / デジタル画像 / 橋梁 / ひび割れ / 維持管理
研究実績の概要

国内外においてインフラ構造物の老朽化が問題となる中で、老朽化が起因したインフラ構造物の崩落事故が発生している。維持管理が行われているにも関わらずこのような惨事が起きる原因としては、点検・診断技術が未成熟で精度が低いことなどが挙げられる。そこで、本研究ではデジタルカメラで撮影したデジタル画像から3Dモデルを構築し、その3Dモデルを活用したインフラ構造物の新しい維持管理技術の開発を目的としている。
今年度は、橋梁の長さ・高さなどの形状やひび割れ・鉄筋露出・腐食などの外観情報を合理的かつ高精度に記録する装置の開発を行った。コンクリート橋(実橋)で検証した結果、デジタル画像からSfM(Structure from Motion)により構築した3Dモデルの寸法(橋長、幅員、主桁の高さ・幅など)は、近接してメジャーで計測した値と同等レベルの精度であることが確認できた。長尺棒とデジタルカメラを組み合わせた装置を製作し、その装置を用いて構築した3Dモデルは、近接目視点検で確認されたひび割れ(ひび割れ幅0,1mm程度)が確認できた。また、鉄筋露出などの変状も合わせて確認できた。さらに、斜張橋で使われるワイヤーロープの劣化を模擬した鋼管で検証した結果、複数台のデジタルカメラで撮影した画像からSfMにより構築した3Dモデルは、色・形状再現度が高いこと、断面欠損などの損傷を忠実に評価できることが確認できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

コンクリート橋(実橋)ならびに斜張橋のワイヤロープの模擬した試験体で試したところ形状ならびに損傷を評価できたこと、土木学会に論文を投稿したことなどから当初の目的をほぼ達成できており「おおむね順調に進展している」とした。

今後の研究の推進方策

構築した3Dデータの高精度化を行うために撮影条件について検討する。なお、構築した3Dデータは3Dレーザースキャナーを用いて長さ、厚さ、体積などを比較する。また、構築した3Dモデルからひび割れ、錆、鉄筋露出などの劣化情報を抽出し、近接目視点検の結果と比較を行う。さらに、構築した3DモデルからFEMにより固有値解析を行い、レーザードップラー速度計などで計測した振動数と比較や構造物同定を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

計画ではソフトウェアの購入を予定していたが、レンタル契約に変更して研究を行ったためである。次年度以降もソフトウェアはレンタル契約とする。

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公開日: 2021-01-27  

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