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2021 年度 実績報告書

断面内における繊維不均一性を有するFRP部材の部材強度評価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K04578
研究機関神戸大学

研究代表者

橋本 国太郎  神戸大学, 工学研究科, 准教授 (40467452)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードGFRP / 引張強度 / 圧縮強度 / せん断強度 / 部材強度
研究実績の概要

本研究では,GFRP(ガラス繊維強化プラスチック)の材料クーポン試験などから部材強度を予測するために,材料レベルおよび部材レベルでの引張試験,圧縮試験およびせん断試験を実施し,部材強度を予測する手法を実験的に検討した.
2019年度,2020年度までは、引張および圧縮試験を実施し,その部材強度評価方法を検討したが,2021年度にはせん断強度に着目し実験を実施した.
具体的には,チャンネル部材のウェブ部分から切り出したクーポン試験片による2種類の面内せん断試験,フランジから切り出したクーポン試験片による面外せん断試験および,部材のせん断試験を実施した.また,部材軸方向に繊維が配向されている一方向材を2種類,および部材軸方向と部材軸直角方向の2方向に繊維が配向されている二方向材を用いて,実験を実施した.
その実験結果より,二方向材ではクーポン試験片から部材強度を評価することは可能であることがわかったが,一方向材では,フランジとウェブとの境界部で板同士が剥離するせん断破壊が起こることがあり,部材強度が小さくなる場合があった.また,ウェブ高さとフランジ幅の比によって,破壊モードが変わる場合もあることがわかったため,今後は解析的な検討も含め,せん断強度や破壊モードを正確に評価できる方法を確立する必要があることがわかった.
研究期間全体を通じて得られた成果として,引張強度や圧縮強度の評価に関しては,部材によっては繊維の含有率が断面内でも違うことから,できるだけ多くの位置からクーポン試験片を採取し平均的に強度を算出することで正確な部材強度を評価できる可能性があることがわかった.せん断強度に関しては上述したように,形状や繊維の配向状況によってせん断破壊モードが変わる場合があることに留意する必要があることがわかった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] GFRP部材の引張および圧縮強度評価のための実験的研究2022

    • 著者名/発表者名
      橋本国太郎,二見悠太郎,岡井大樹,日比英輝,池田哲雄
    • 雑誌名

      構造工学論文集

      巻: 68A ページ: 836-849

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 断面内の繊維不均一性を考慮したGFRP部材の部材強度評価法の検討2021

    • 著者名/発表者名
      二見悠太郎,橋本国太郎
    • 学会等名
      第76回土木学会年次学術講演会
  • [学会発表] GFRP部材のせん断強度および変形能の評価2021

    • 著者名/発表者名
      新居大知,橋本国太郎,中村一史
    • 学会等名
      第76回土木学会年次学術講演会

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公開日: 2022-12-28  

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