本研究では,膨潤や土砂化といった地盤材料の経時劣化に起因するトンネルの長期安定性,および劣化領域がトンネルの地震時挙動に及ぼす影響について検討し,以下の知見を得た. ①トンネル周辺地盤の膨潤性地山の膨潤に伴い,覆工に作用する応力が大幅に増加し,さらにその分布形態も大きく変化することが分かった.②トンネルの地震時挙動については,地山劣化に伴う局所的な強度低下により,地盤とトンネル覆工の力学挙動が大きく変化する結果が見られた.③トンネル~土境界における内部侵食の発生について,トンネル~土境界では流速が早く,内部侵食が発生しやすい環境にあり,その主な理由は間隙のほか,流路が短いとの知見を得た. .
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