本研究は,湿潤土壌の保水性と誘電特性との関連に関する現象の理解を深め,それによってマイクロ波衛星観測による土壌水分量推定値の精度を向上させることを狙い,実施した.日本国内とカンボジアにおける複数の土壌試料を用いて室内実験を行い,その結果から,保水性と誘電特性とを関連付けた新たな誘電率モデルを提案・検証した.そして,世界各地の多様な土性の地域に対し,誘電率モデル改良の効果が土壌水分量衛星推定精度にどのように影響を与えるのか,先行研究や現業利用されている誘電率モデルとの比較も含めて定量的に明らかにした.
|