本研究は,北海道地域をモデルに,冬期道路交通の機能確保につながる気象観測データ(気温,冬期降水量,冬期降雪量など)を基に,日本の道路交通を取り巻く環境を踏まえた「冬の厳しさ指数」(予防型の指標)を提案し道路政策に供する研究を実施した. (1)定点観測と広域調査から得られた知見として,そのシーズンの気象特性が雪質として現れるため,多雪と少雪で雪質の違いが明瞭になった.(2)期間中に発生した北海道岩見沢の雪害の実態調査と除雪予算の調査分析を実施した.(3)冬期の平均気温と降水量を正確に予測できれば,回帰分析により一定精度で降雪量が予測できる.これを利用すると,予測型の冬の厳しさ指数を算出できる.
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