最終年度である令和4年度は,令和3年度に構築したWebアプリ「豊橋交通安全アプリ」について,令和4年10月19日に豊橋市安全生活課から本アプリおよびアクセスのためのQRコードを含めたプレス発表を行っていただき,それに伴って運用を開始した. 本アプリでは,歩行者衝突警報(PCW)情報を活用して抽出した潜在的な歩行者事故危険地点(生活道路無信号交差点)の危険度上位100箇所についてアプリの地図上で情報提供を行うとともに,その危険箇所について,「特に危険はないと思う」,「歩行者にとって危険だと思う」,「自転車にとって危険だと思う」,「見通しが悪い」,「車とぶつかりそうになった」,「車の交通量が多い」,「車のスピードが早い」,「車が抜け道として使っている」,「車が横断歩道で止まらない」,「車が停止線で止まらない」,「小学生1人で歩かせられない」といった項目について,市民に「そう思う」と評価してもらうことを可能とした.豊橋市安全生活課による自治会等を通じた周知もあり,令和5年3月28日時点で94ユーザーによる評価が集まった. 歩行者危険事故危険地点として情報提供を行った100地点について市民による評価結果の分析を行ったところ,全地点合計で「見通しが悪い」と「車が抜け道として使っている」がどちらも43件で最も多くなり,次いで「車の交通量が多い」35件,「自転車にとって危険だと思う」32件,「歩行者にとって危険だと思う」31件となった.地点別にみると,1地点は「特に危険はないと思う」という評価が見られたもの,54地点(54%)については市民から何かしらの危険を示す評価が見られた.以上より,歩行者衝突警報(PCW)情報を活用して抽出した潜在的な歩行者事故危険地点は,ある程度の市民による納得感のある危険地点となっていることが示唆された.
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