本研究では、光ファイバ型圧力センサを応用したろ過膜モジュール内の圧力分布の計測に基づき膜破断時の圧力変化を捉えることによる新規の膜異常検知手法を開発し、膜モジュール内の膜破断検知とその位置特定が可能となることを実証した.数値流体力学による解析と実験的検証との併用により、従来手法では破断膜における短絡流量が過大評価されていること、また膜ろ過流量は無視できないことを明らかにした。さらに、破断していない劣化膜の性能低下は、膜内部の流路の最小径が大きくなることで引き起こされている可能性を示した。また、膜ろ過施設の膜破断データに統計モデルを応用することで膜交換時期を推定する手法を提案した。
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