| 研究課題/領域番号 |
19K04714
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| 研究機関 | 岡山県立大学 |
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研究代表者 |
津田 勢太 岡山県立大学, デザイン学部, 教授 (80584325)
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| 研究分担者 |
大崎 純 京都大学, 工学研究科, 教授 (40176855)
中原 嘉之 岡山県立大学, デザイン学部, 助教 (60726983)
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| 研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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| キーワード | シザーズ機構 / パンタグラフ |
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| 研究実績の概要 |
本研究は，1次元伸縮するシザーズ機構を閉鎖状に組み合わせることで角柱型シザース機構を構成し，さらにこの角柱シザーズ機構を複数個連結することで３次元空間的に伸縮するグリッド型の展開型構造の設計方法を開発することを目的としている。本年度は，主に以下に示す研究を推し進めた。
１．平面シザーズ機構は，２本の直線部材を連結する中央ピボット位置を中心から偏心させることで屈折しながら展開する性状を示すため，異なる偏心ピボットを有するシザーズ機構を連結していくことで，自由曲線状に伸縮する１自由度機構が構成できる。この屈折型平面シザーズ機構（pSLE）を角柱の側面とし，それを連結する面には直線状に伸縮する連結型の平面シザーズ機構（mSLE）を配置することで，屈折しながら伸縮する角柱型シザーズ機構（四角柱および三角柱）を構成することができる。この角柱シザーズ機構の機構適合性や変形能力は，構成する部材の長さやピボット位置によって決定される。これらのパラメーターが与える影響について詳細に導きだした。
２．上記の角柱シザーズ機構の各ユニット連結するときに，側面位置を入れ替えることで屈折する方向を変換することが可能となり，３次元的にねじれるように伸縮する１自由度の角柱シザーズ機構が生成できる。このねじれ機構の構成則を考察した結果，四角柱型の場合は正方形断面および長方形断面が可能であるが方向の変換は90度のみ可能である。一方で，三角柱型の場合は正三角柱断面のみが可能であるが変換方向は60度と120度の2方向が可能であり，より自由な伸縮形状を実現することが可能であることを見出した。
３．上記のシザーズ機構の可動性を確認するために，3Dプリンターを用いて小型の機構模型を複数製作した。前年度に設計製作した接合部では干渉が起こることが判明したため，接合部を改良することで伸縮性を向上することができた。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は緊急事態宣言などによって，研究環境の制約が多く，想定していたスケジュールで研究が進捗していない。ただし，屈折型シザーズ機構の構成則についての詳細な検証や機構模型の製作による検証を進めることができた。
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| 今後の研究の推進方策 |
・屈折型の角柱シザーズ機構を用いて，３次元的に伸縮する屈折型角柱シザーズ機構の形状最適化手法を推し進める。また，この機構を用いた立体骨組の可能性について探求する。
・今年度製作した機構模型は可動性を確認するための最低限の大きさのものであり，剛性が不足していた。現実的な使用に即したより確実な接合部設計を進める。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
本年度は出張の機会がなく，また限られた機構模型しか製作が進められなかったため。次年度以降，研究発表のための旅費，模型製作のための材料費や加工機械購入費として使用する計画である。
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