加齢に伴う眼の水晶体の白濁によりコントラスト感度が低下する。高齢者の夜間運転の安全性向上には、歩道の歩行者や路肩の障害物など重要な視対象を検出しやすくするために、視対象の輝度コントラストの向上が不可欠である。本研究は、自動車前照灯と道路照明とを連動制御して高齢者の夜間運転時の安全性を向上するコントラスト向上照明システムを開発するために、個人の視覚特性と道路環境の変化に応じて歩行者や障害物を検出できるかどうかを判定する「周辺視の視標検出モデル」と、運転者の複雑な視野から順応輝度を求める「順応輝度算出アルゴリズム」を構築した。さらに、上述のシステムの効果を屋外フィールド実験により実証した。
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