本研究では複雑形状の放熱器で主に自然対流によって冷暖房を行う場合の室内気流分布と放熱器の形状について考察した。本研究では合計6ケースの放熱器周りの気流分布を解析しているが、放熱器の形状による気流・温度分布の違いは少ないことが明らかになった。本研究ではさらにベクトル放射温度計を用いて複雑形状の放熱器の放射熱伝達の簡易モデルについてCFDを用いて検討を行っている。ベクトル放射温度計は既往研究でも色々と試みられているが、屋外空間やビニールハウス、畜舎などの断熱気密性能の低い環境において行われているものであり、本研究のような住空間を対象にしていない。ベクトル放射温度計を用いたモデル化は困難であった。
|