本研究の特色は,自動車に乗車している運転者と乗員の両方を対象として,振動乗り心地と疲労感の両方を定量的に評価できる同一の指標を検討したことである。本研究の成果によって自動車走行中の運転者と乗員の生理心理反応量と振動乗り心地,疲労感との詳細な関係が明らかになれば,小型生体反応センシング技術と組み合わせることで車両に搭載できるモニタリング・警告システムの開発に寄与でき,運転者の疲労状態をリアルタイムに検知できる。さらに,自動運転化レベル3以上の自動運転車において運転操作をしていない運転者がシステムから運転操作を引き継げる状態かを監視し,警報を発する機能を有するHMIの開発にも発展すると予想される。
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