本研究は、地形的にも浸水が長期化する中部タイを対象として、洪水を受容した居住環境の維持管理の仕組みやその変容を明らかにした。その後はcovid19の影響により、中部タイと同様にかつては頻繁に洪水が発生し、長期浸水した板倉町を対象として、洪水を受容した居住環境の維持管理の仕組みやその変容を明らかにした。中部タイおよび板倉町の実地調査から洪水に対する減災の工夫や取り組みの変容を明らかにすることができた。得られた調査結果をもとに、地域の減災の工夫などを遊びながら伝承する郷土トランプを地元の子どもたちと制作した。これらを用いた防災教育を実施し、居住文化を継承する教材としても有効であることを提示した。
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