研究課題/領域番号 |
19K04755
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
宮原 真美子 佐賀大学, 理工学部, 准教授 (90726754)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | パブリック・リビング / 多世代交流 |
研究実績の概要 |
本研究では、ドイツ連邦家庭・高齢者・女性・青少年省による「多世代ハウス」プロジェクトに選定された施設のパブリック・リビングを対象に、行動観察および利用者へのアンケート、運営事業者へのヒアリングを行い、具体的な多世代の交流場面の実態を把握する。調査から得られた交流場面より、交流を促す①空間的工夫(配置計画, インテリア計画)、②プログラムによるしかけ(運営計画)、③施設複合化による利用者の混在状況等(施設の複合化計画)から考察を進め、家族や血縁の枠を超え、広義で多世代交流の機会を捉えた地域コミュニティの可能性について知見を得ることを目的としている。 初年度の今年度は、春に、バイエルン州とバーデン=ヴュルテンベルク州の施設を回り、施設概要とパブリック・リビングの運営状況について運営者ヒアリングを行った。夏には、具体的な利用状況を把握するため、「多世代の家」プロジェクトの適用施設の中でも、高齢者介護や障がい者就労支援などの福祉事業を重点的に行なっている施設Mehrgenerationenhaus Heideiberg(以下、MGHハイデルベルグ)を対象として、現地での行動観察調査、施設運営者へのヒアリング調査を行った。本施設は、介護が必要な高齢者や障害者と同一の建物に子育て世帯や単身世帯が入居している。居住者の生活空間の一部にはパブリックリビングが設けられており、高齢者向け、家族向け、子育て親向け、一般向けと多様な属性に向けたイベントやランチの提供をきっかけに、多世代での交流場面が観察できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概ね当初の計画通りに進展している
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、バーデン=ヴュルテンベルク州を中心として調査を行ったが、地域を広げて調査を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額 41,562円は、次年度の旅費として使用する。
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