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2022 年度 実施状況報告書

区分所有マンションの「高経年期管理システム」の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K04759
研究機関明海大学

研究代表者

小杉 学  明海大学, 不動産学部, 准教授 (30410856)

研究分担者 藤木 亮介  明海大学, 不動産学部, 准教授 (20875463)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード高経年期管理システム / 生涯管理システム / 管理会社への依存
研究実績の概要

高経年期管理システムの検討項目のひとつとして、マンション分譲時から終末までの生涯管理システムの検討がある。そこでは、管理組合と管理会社が、いかに良好な関係性を持続できるかが課題となる。令和4年度はこの点について検討をおこなうため、マンション管理組合と管理会社の関係に関する専門家の意識調査を行った。ここでは、平成期分譲マンションにみられる、管理会社に対する依存の実態、特に「過度の依存」について着目した。自由回答記述形式のアンケート調査を行いマンション管理会社関係者16名、管理組合団体関係者3名、マンション管理士5名、改修コンサルタント10名、計34名から回答を得た。
結果として、1)管理組合と管理会社のトラブルには様々なものがあるが、管理委託契約を双方が正確に理解していないこと、双方の立場や置かれている状況を互いに理解できていないことなど、相互に無関心であることや、協力関係が希薄であることがトラブルの背景にあることが明らかになった。2)管理組合が管理に主体性を持つために必要なこととして、最低限の知識や技術も求められるが、それ以上に求められるのは、管理組合自らが管理の主体であるという認識、次に積極的に管理に関わろとする態度や姿勢、そして管理組合内部での協力姿勢であることが明らかになった。3)管理会社への依存は、依存レベルとして、単なる依存、過度の依存の兆候、過度の依存の3段階、依存の型として、無能型依存、反抗型依存、支配型依存、信頼型依存の4タイプがあることが明らかになった。4)管理組合と管理会社との間に信頼関係・協力関係を築くためには、互いに相手をマネジメントする(相手の個性を尊重してうまく制御する)意識が欠かせないことが明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウイルスの感染拡大期に調査研究がうまく進まなかった。所属大学の学務が多忙を極めたこととが大きい。

今後の研究の推進方策

これまでに得られた知見をもとに、高経年期管理システムを構築し、残された問題点、課題を明らかにする。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルスによる感染拡大の影響により、学務が多忙となり、研究が大幅に遅れているため。令和4年度に予定されていた調査等を令和5年度に実施する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 管理組合と管理会社の理想的な関係を探る2023

    • 著者名/発表者名
      小杉 学
    • 雑誌名

      建築とまちづくり

      巻: 528 ページ: 14,18

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公開日: 2023-12-25  

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