我が国は、少子高齢化、労働人口の減少など、喫緊の問題に直面している。女性が安心して子どもを産み育てながら働けることのできる社会が、問題解決の糸口になると考える。フランスは、少子化を解消しながらも母親も普通に働き、住まいの美しさでも定評がある。本研究は、日仏を比較することで両者の特徴を明らかにし、住まいや生活から改善点を探るものである。本研究の結果、家族の就寝形態と場の認識の違いや工夫の違いが明らかになった。日本の住まいでは母子関係が強く、また住まいが社会に閉ざされていることも分かった。本研究の成果は、将来の住まいだけではなく、男女共同参画社会を目指すための問題点など、示唆する点は多い。
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