研究課題/領域番号 |
19K04770
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
鶴崎 直樹 九州大学, 人間環境学研究院, 准教授 (20264096)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 空き家 / 国際比較 / 台湾 / 韓国 / マネジメント |
研究実績の概要 |
本研究は、空き家ストックの流通や利活用を鈍化させている主要因とされる不動産の個人所有の仕組みが我が国と共通する台湾や韓国が、人口減少や高齢化に伴い我が国同様、空き家問題に直面し独自の取り組みを進めていることに着目し、3か国の空き家の発生実態と解決のための関係法制度やプログラムを体系的に整理するとともに、具体的な空き家発生地区の現地調査とヒアリングをもとに各国の空き家の都市的、社会的、経済的立地特性や課題等を明らかにし、加えて、空き家問題は発生後の対処のみならず発生抑制・予防が重要であることを重視し都市計画的観点より解決策の探求を試みる。さらに日本、台湾、韓国の比較分析より我が国はもとより両国の空き家問題の解決への貢献をも視野に入れた空き家発生エリアのマネジメント手法を探るものである。 2年目の令和3年度では、昨年度に引き続き日台韓の空き家問題に関する体系整理(時系列把握アプローチ)のために、行政資料、統計等公開データ、刊行物、関連書籍、関連論文等の収集と分析作業を行ない、日台韓3か国における空き家発生数の推移、発生地区特性、発生の背景とメカニズム、解決を阻む課題、研究実績等を把握するとともに、土地および不動産所有に関する不動産関連法規や規則、都市計画関連法規や規則、空き家対策関連法規や制度、政府や自治体による助成制度や転居誘導施策等の支援制度やパイロットプロジェクト等のモデル事業の情報をもとに3か国における空き家問題顕在化以降における取組みの変遷の整理、関連法制度や規制の変遷の整理、支援制度やモデル事業等を整理した。 当該年度においては、韓国および台湾において現地調査を実施する予定であったが、新型コロナウイルスの影響により渡航が困難であったことから実施には至らず、韓国の研究協力者とリモート会議システムを活用して意見交換を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
計画時においては、台湾および韓国での現地ヒアリング調査により情報収集とより正確な情報整理を予定していたが、コロナウイルスの影響により渡航が困難となったことより、その分の研究作業が遅延した。
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今後の研究の推進方策 |
次年度においても新型コロナウイルスの影響の継続が予想されるため、研究方法等の見直しを検討し研究作業を実施したいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの影響により主に旅費の支出ができなかたこと、また、海外での資料収集に基づく作業を予定していたが、渡航できなかったために人件費・謝金の支出ができなかったできなかった。次年度においても新型コロナウイルスの影響が継続すると予想されるため、研究方法とともに使用計画の見直しを行なう予定である。
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