研究課題/領域番号 |
19K04794
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
安枝 英俊 兵庫県立大学, 環境人間学部, 教授 (60402971)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ニュータウン / 住み替え / 支援ツール / 戸建住宅 / シナリオ |
研究実績の概要 |
本研究課題は、ニュータウンにおける住み替え支援システムを構築することを目的としたものである。2022年度の研究では、居住継続に関する意思決定支援シートを作成し、居住者に対してニュータウンにおける居住継続意向について聞き取り調査を実施した。 意思決定支援シートにおいては、第一段階として、ニュータウン内外における地域活動への参加、および、居場所と思える場や落ち着いて過ごせる場の訪問状況を把握した上で、①車椅子生活になる、②1人で生活することになる、③免許を返納し自動車の運転ができなくなる、といったような将来の予期せぬ出来事が発生した場合における生活に関する不安について検討する。次に、第二段階として、地域活動、訪問場所、近隣関係、居住環境に対する評価をした上で、第三段階として、将来の予期せぬ出来事がそれぞれ発生した場合における住み替え先を検討する。 2022年度は、ニュータウンに30年以上居住している2組の夫婦に対して、意思決定支援シートを用いた聞き取り調査を実施し、居住継続意向には、ニュータウン内外における施設の利用状況、車椅子生活になった場合におけるニュータウン内での移動容易性の捉え方、1人で生活する場合における話し相手がいないことに対する不安の有無といった要因が影響することがわかった。 その他、京都市の洛西ニュータウンや、兵庫県の明舞団地におけるニュータウン再生に資する事業を実施している不動産事業者に対して、事業実施のプロセスや、その内容について聞き取り調査を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度に作成した居住継続に関する意思決定支援シートについては、ニュータウンに30年以上居住している夫婦に加えて、居住してから10年以内の夫婦に対しても聞き取り調査を実施する予定であったが、シートの作成に時間を要したことで、聞き取り調査は2023年度にも継続して実施することになったため、進捗がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度に作成した居住継続に関する意思決定支援シートについては、継続して聞き取り調査を実施する。また、京都市の洛西ニュータウンの他、神戸市の須磨ニュータウンや、兵庫県の明舞団地における戸建住宅地の更新状況に関する調査や、ニュータウン再生に関わる公民連携組織の活動内容についての分析を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2022年度に実施予定をしていたニュータウンにおける居住継続意向についての聞き取り調査や、ニュータウンにおける人口・世帯の動向や戸建住宅地の更新状況の分析を完了できなかったため、次年度使用額が生じた。次年度使用額については、聞き取り調査のための旅費や謝金、人口・世帯の動向の分析のために研究協力者が使用するパソコン3台を購入する予定である。
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