本研究は、段階的な増築により建設年数の異なる複数の校舎で構成される12の別棟拡張型小学校を対象に現存校舎の経年的な利用特性を明らかにした上で長期的な更新手法を提示するものである。 本研究の成果として、校舎整備プロセスにおいて初期整備段階で普通教室が縮小されておりこれが増築の一因となっていることを指摘した。さらに、現在までに約30%の普通教室が用途変更されており配置面および利用面で課題があることを明らかにした。最後に既存校舎を管理及び特別教室棟として活用し、学級教室ユニットに転用性の高い共用教室を組み合わせた学年クラスターを新築する校舎更新モデルを提案した。
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