研究課題/領域番号 |
19K04821
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
山本 一貴 神戸大学, 工学研究科, 教室系技術職員 (90533977)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | モダニズム / 故郷 / ホーム / ジードルンク / 工業化 / 郷土保護 / 都市化 / 自然 |
研究実績の概要 |
2年度目である2020年度は,2019年度に続き,[ステップ1]文献資料の調査に基づく議論の分析を進めた。本研究において,1933年までの20世紀前半のドイツにおいて編集発行されていた雑誌とその記事を主な調査対象としている。交付申請書提出当初は,2020年度も,ドイツへの渡航し,現地の州立図書館や大学図書館など,海外の複数の機関を訪問し,資料の調査・収集を行うことを計画していた。しかしながら,新型コロナウイルス感染症の拡大状況を受けて,やむを得ず断念した。そこで,国内からでも可能な範囲の資料調査・収集に切り替えた。所属機関の附属図書館等の協力を得て,国内外の機関に複写依頼等を行うという方法をとった。結果として,当初計画していたような,網羅的に調査・収集することは困難だったが,ミュンヘンの雑誌『Baumeister』やベルリンの雑誌『Der Bauwelt』の一部について,新規および追補の調査を行うことができた。こうして調査,収集し得た文献資料をもとに,20世紀前半のドイツにおける,郷土に関する雑誌上の議論の経過と傾向の析出を進めることができた。 今後の研究の展開として,[ステップ1]として,雑誌編集者の主要な著作を調査・収集し,郷土に関する見解の把握を行うことを計画している。また,[ステップ2]として現地調査に基づく建築空間像の分析を計画している。しかし,現時点でもなお,感染症の拡大終息と調査訪問先の機関等の対応が見えづらい。そのため,これまでに調査,収集し得た資料等の整理と分析に重点を置いて研究を進めるとともに,海外渡航および訪問予定期間の状況について積極的に情報収集を行い,状況の変化に応じた対応が円滑に行えるように準備を整えることを予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受けて,2020年度に計画をしていたドイツでの調査を断念したが,所属機関の附属図書館等の協力を得て,文献資料の調査,収集が成し得た。以上から総合的に判断し,「やや遅れている」と判断する。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は,ドイツでの調査を計画しているが,2020年度に引き続き,新型コロナウイルス感染症の影響を受けて,所属機関の方針等により制限を受ける可能性が高い。 状況が刻々と変化しており,今後の研究の推進方策を策定しづらいが,文献資料の調査に基づく議論の分析については,これまでに調査・収集できた文献資料の分析を進めるとともに,現地の所蔵機関への照会等,国内からでも可能な調査を引き続き試みる。 また,現地調査に基づく建築空間像の分析についても,これまでに調査・収集できた文献資料に所載の図面や写真等の図版の情報によって補完するなど,手元にある資料と手段により可能な調査を試みる。
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次年度使用額が生じた理由 |
まず,次年度使用額が生じた理由を述べる。これは,計画をしていた,ドイツへの海外渡航を伴う文献資料の調査および現地調査を,新型コロナウイルス感染症の影響を受けて行わなかったことが大きい。 次に,使用計画を述べる。ドイツへの海外渡航を伴う文献資料の調査および現地調査にかかる旅費等への使用を計画している。しかし,2020年度と同様に,新型コロナウイルス感染症の影響を受けて,延期または中止を余儀なくされることが想定される。この事に対応して,国内外の機関の協力を得て,国内からでも賃借・複写等により文献資料の調査収集を進めたい。そのための現物貸借費や複写費,送料等に使用することを計画している。また,いっそう円滑に調査分析を進めるため,パソコン及び周辺設備機器の充実に使用することなども計画している。
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