研究成果の概要 |
本研究は,20世紀前半のドイツにおける大都市の住宅問題に関する議論について,近代化における新しい郷土像の追求という視点から注目し,1) 『Die Bauwelt』や『Stein, Holz, Eisen』など,複数の雑誌を中心とする文献資料の調査に基づく,郷土に関する議論の経過と傾向の分析,2) ベルリンやフランクフルトにおける先駆的な住宅・住宅地の事例の現地調査に基づく,具体的な建築空間像の分析,3) 同時代の日本におけるセセッションやジードルンクなどのドイツ建築思潮の理解との比較考察により,20世紀前半の近代化における住宅建設の理念と方法の史的展開の一端を明らかにした。
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