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2022 年度 研究成果報告書

近世九州における彫物の独自性に関する研究-伝播経路による検討ー

研究課題

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研究課題/領域番号 19K04823
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分23040:建築史および意匠関連
研究機関熊本大学

研究代表者

伊東 龍一  熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 教授 (80193530)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード彫物 / 江戸時代 / 九州 / 建築 / 伝搬経路
研究成果の概要

近世九州地方の神社等にみられる彫物(建築装飾)は、優れた表現や技法が、他地方よも早くからみられる傾向があるので、その伝搬経路を検討した。
熊本県球磨地方にみられる意匠性の高い薄肉彫は、湯前町の御大師堂須弥壇羽目が最古例で、制作した関東常州住の権大僧都・賀吽(頼源)は、常州真言宗・雨引山楽法寺に関連する僧とみられるので、意匠・技法は関東からもたらされたことになる。太宰府からの伝搬を跡付けられなかったが、鹿児島の龍柱にはやはり琉球や大陸からもたらされた可能性が想定される。また、熊本北部の大彫物は18世紀以降新たな展開をみせ、大分市には大型パネル状彫物を採用した江戸初期の事例も新たに見いだされた。

自由記述の分野

日本建築史

研究成果の学術的意義や社会的意義

近世初期に文化的に大きな中心とみなされていた近畿地方ではなく、九州地方に独自の彫物の意匠・技法が伝えられた一つの経路として、琉球等の海外の他に関東地方からであったことを指摘できたことの意義は大きい。一般的には徳川家康が入る前の関東には文化的に見るべきものがないと思われている関東にこれだけの優れた技法・意匠をもった彫物がは含まれていたことは注目に値する。

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公開日: 2024-01-30  

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