洋上風力発電に資する風況把握手法の1つとして,人工衛星搭載合成開口レーダ(SAR)を用いた日本沿岸域の風速推定精度を明らかにするとともに,誤差要因の特定および風速推定に必要な物理量である風向情報の算出について複数手法の比較を行った. これにより,SAR固有のスペックルノイズおよび沿岸域に多い人工構造物,砕波の影響の低減には500m程度の平滑化が有効であることが明らかになった.また,従来,外部からの風向情報を利用した風速推定が一般的であったが,Sentinel-1のOCNプロダクトの風向情報の有効性を示し,SARプロダクトのみで海上風推定ができることを示した.
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