浮体のROLL回転中心に設置することで能動的制御を可能とする新形式の円環型減揺タンクについて、浮体両舷に設置した際の性能を評価したが、十分な減揺効果が得にくいことが判明した。しかし旋回流れの制御方法についての有用な知見を得たことから、U字型減揺タンクと旋回流れ機能を有する円環型減揺タンクとの組み合わせにより、受動型減揺タンクの機能に加えダクト内の流量を調整可能な減揺タンクの提案に至った。ベンチテストによる性能評価からは、旋回流れの制御により減揺モーメントの増減調整が可能であることを示唆する結果が得られた。本研究の成果は、今後のより安全性の高い減揺装置の提案・開発に繋がることが期待される。
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