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2019 年度 実施状況報告書

組織におけるマネジメントシステム運用に有効なファジィグラフモデリングと分析

研究課題

研究課題/領域番号 19K04879
研究機関横浜国立大学

研究代表者

塩野 康徳  横浜国立大学, 情報戦略推進機構, 講師 (40584355)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードマネジメントシステム運用 / ファジィグラフ / データマイニング / 分析インタフェース / ソフトコンピューティング
研究実績の概要

本研究では、ファジィグラフをベースとして、マネジメントシステム運用に有用な分析手法の提案を目標としている。研究期間1年目では、関連するデータの収集と分析、ファジィグラフ表現方法とそのためのファジィデータベース構築の検討を行った。
データベースを構築するためには、各データからファジィ関係を定義する必要があり、分析に有用な情報を含めなければならない。それらの情報として、業務とマネジメントプロセスに関連するデータから、自然言語処理技術を活用することで、データ間の類似関係をファジィ関係として求められることは確認できた。これにより、業務間、プロセス間、業務とプロセスの間の関係性を定量化する重要な要素となることが推測でき、有用な分析インタフェースを実現するための土台を得られた。特色の1つとして挙げたユーザ属性を取り入れるアプローチの検討も行った。課題となったのは、業務とプロセスと人との関係性をどのように表現できるかであった。そこで蓄積データからその関係性を学習する可能性を模索し、機械学習によりユーザとの関係性をファジィ関係に落とし込める可能性を見出した。小さいデータセットに対しては、ユーザ属性としてユーザとデータとの関連性を求められたので、蓄積されたデータ間の関連性と組み合わせ、ファジィグラフを定義できることが確認できた。
システムについては、これまでのファジィグラフディスプレイシステムを基にして実現する予定であるが、上述したファジィグラフ表現と分析時に用いるファジィクラスタリングに対応する必要があった。そのため、インタフェースの改善を一部行ったが、分析インタフェースを具体化していく際に、順次対応していくことにした。また、分析時において、クラスタ間の関係性も重要になってくるので、その表現方法についても検討を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究期間1年目では、蓄積されたデータからファジィグラフ表現を定義できるようにすることであり、研究実績の概要で述べたように、関連するデータから定義できることが確認できた。また、システムについての対応も検討することができ、おおむね順調に進展していると判断した。

今後の研究の推進方策

定義したファジィデータベースを基盤とした分析インタフェースの具体化を行う。その中で、本研究の特色の1つとなる、ユーザ属性を活かすことの検討も行っていく。システム自体も、ファジィグラフディスプレイシステムを基に実現していくので、本研究への対応が必要となってくる。そのため、随時改善を図り、これまでの研究成果も活かし、マネジメントシステム運用に有用な手法の実現に向けて取り組んでいく。

次年度使用額が生じた理由

計算用コンピュータの購入において、計算能力と拡張性を検討した結果、安価に購入したため、また、予定していた出張が想定よりも費用がかからずできたため、当初計画よりも低い額での執行となった。また、予定していた投稿料の執行がなかったため、それらの金額が次年度使用額として生じた。次年度以降の研究成果発表の際に必要となる費用と、計算能力の増強に充当する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Analysis indices of human relationships based on fuzzy model2019

    • 著者名/発表者名
      Yoshizumi Toshihiro, Sumida Tomoo, Shiono Yasunori, Namekawa Mitsuhiro, Tsuchida Kensei
    • 雑誌名

      International Journal of Hybrid Intelligent Systems

      巻: 15 ページ: 183-193

    • DOI

      10.3233/HIS-190270

    • 査読あり

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公開日: 2021-01-27  

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