研究課題
基盤研究(C)
血液透析領域では近年エコー下穿刺が導入されつつあるが、医療スタッフへの教育の仕組みは発展途上である。本研究はエコーの利用に伴い、熟練者の行動形成および意図形成についてデータ化し、状況認識の特徴を明らかにするものである。臨床工学技士を対象に穿刺針やプローブの軌跡、視線、脳血流のデータを実験的ならびに臨床的に採取し評価を行った。
人間工学、血液浄化、臨床工学
慢性透析患者は約35万人中、在宅透析患者は600人弱に留まっている。幾つかの阻害要因のうち血管への穿刺という要素が少なくない。年間160回程度行う透析において、毎回の穿刺は患者への手技的・精神的負担となり得る。高い技能を有する熟練医療スタッフの特性を顕在化(ノンテクニカルスキルを「含む)し、穿刺技能教育へフィードバックすることや、その行動特性を体系化して制御系で利用することで穿刺の自動制御に対するアルゴリズム構築に繋げられると考えられる。