研究課題
基盤研究(C)
塗装や印刷の連続炉を想定した強制対流式恒温槽内で揮発した有機溶剤蒸気の、同一の槽内における触媒酸化を試みた。250℃において白金従来触媒では酢酸エステルが、Co-Ce酸化物触媒ではトルエンのほか、酢酸エステルの加水分解成分等が完全酸化されず残存した。また、これらの触媒では230℃において多環芳香族類の副生成が顕著に認められた。白金担持Co-Ce酸化物独自触媒によりトルエン、酢酸エステルの両方をほぼ完全酸化させることができた。
環境安全プロセス
塗装や印刷の連続炉内で揮発した有機溶剤蒸気を同一の炉内で触媒処理するプロセスを提示した。Co-Ce酸化物と白金を独自の方法で組み合わせた触媒の、当該プロセスへの適用によって従来触媒では難しい、芳香族炭化水素類と酢酸エステルの混合蒸気の低温酸化を可能とした。触媒処理のための独立した加熱操作を必要としない、省エネ型処理システムの実用化につなげられる。