急傾斜地域では、多量の降雨により地下水位が急激に上昇すると土砂災害が発生する危険性が高まる。地下水位が上昇することを地表で検知するために、地盤の比抵抗変化に着目して小型MT法探査装置を開発した。探査装置は可搬性や軽量性を重視した。そのプロトタイプを試作して実験室内と野外で基本的な機能の動作試験を実施した。電場と磁場を測定するMT法探査では、都市部や山間部を問わず電力線に起因するノイズが測定の障害になることがある。そこで、ノイズの特性を評価した結果を踏まえて、適切なノイズ低減回路を探査装置に追加した。その結果、電場と磁場を精度良く測定できることが確認できた。
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