本研究では、高圧力下での金属ガラスの熱処理について研究を行った。Zr50Cu40Al10金属ガラスに関して高温高圧下でX線回折測定を行ったところ、5.5万気圧での熱処理では、約800Kにおいて構造変化が確認され、さらに高温で加熱したところ、約870Kにて部分ナノ結晶化が確認された。約800Kでの構造変化は、Zr原子とCu原子がより化学的に均質に分布することで引き起こされ、約870Kでの部分ナノ結晶化はCu原子に富んだ結晶相が晶出することで引き起こされていた。また、部分ナノ結晶化による硬度、強度、塑性変形能の向上が確認された。
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