研究課題
基盤研究(C)
Si欠損型ランタンシリケートをc軸配向させることにより、500℃でのイオン導電率0.03 S・cm-1を達成できた。c軸配向性を高めることで、電解質のイオン導電率および電解質-電極間の酸化物イオンのやり取りの改善ができ、イオン導電率の向上および電解質-電極界面抵抗の低減によって厚み1 mmのc軸配向品を用いた電荷質支持型SOFC単セルで500℃にて70 mW・cm-2付近の最大電力密度が実現できた。
無機化学
従来、500℃以下で最大出力100 mW・cm-2を超える電解質支持型SOFC実現は難しいと考えられてきた。電解質を限界まで薄くできるアノード支持型は電気的損失を低減できる利点があるものの、構造、製作および長期安定性では電解質支持型が有利である。イオン伝導の異方性を有し、c軸配向により500℃以下で高い酸化物イオン導電率が得られるアパタイト酸化物イオン伝導体は500℃以下で作動できる電解質支持型SOFC実用化の道を拓くことになる。