研究課題
量子ビーム照射技術を用いて、これまでに合成されたことのない新奇構造を有するSiC系ナノ材料・複合材料を創製することを試み、これら新奇構造と機能評価結果との相関関係を解明することにより、これまでにない高機能SiC系ナノ材料・複合材料開発することを目的に研究を進めた。その結果、C-SiC複合ナノチューブを室温でイオン照射することにより、アモルファスSiCナノチューブの中に長さ方向に積層した50nm以下のグラフェンナノディスクと多層カーボンナノチューブが複合化された新奇構造を有するハイブリッドカーボンナノ材料の創製に成功した。さらに、単相SiCナノチューブの合成方法を最適化させることにより、壁厚が約20nmで、層間隔が15-40nm程度の二層厚壁SiCナノチューブの創製に世界で初めて成功した。この二層厚壁SiCナノチューブを、室温イオン照射することで、アモルファス二層厚壁SiCナノチューブの合成にも成功している。また、電子線還元法により、単相SiCナノチューブ表面に、約5nmのPt微粒子を均一に担持させたPt微粒子担持SiCナノチューブを合成し、この電気化学測定を行った。その結果、標準試料であるPt微粒子担持カーボン材料よりも、優れた触媒能を示すことを明らかにした。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件) 学会発表 (1件)
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