希土類金属としてY,遷移金属としてZnを選び,これらを単独もしくは同時に含む二元系ならびに三元系のMg合金の過飽和固溶体に対して高温変形挙動を比較調査した。その結果,YとZnを同時に含む三元系固溶体の強度が最も優れ,特に300℃で変形応力を加えた場合にSuzuki効果が活性化することが明らかになった。同効果はYもしくはZnの単独添加の場合や,200℃以下の試験では発現しなかった。こうして三元系固溶体において,顕著に優れた高温強度が現れるのは,このSuzuki効果の活性化に原因があると考えられた。
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