研究成果の概要 |
高特性のNb3Alの生成には約2,000℃の高温熱処理が必要である。一方で高温熱処理は結晶粒を粗大化させ、臨界電流密度は低くなる。従来の通電加熱と液体金属急冷プロセスの簡素化のためにガス噴射急冷を検討した。高い冷却効率を得るために線径の極細化を図り、外径50ミクロンで長さが1,000メートル以上の長尺超極細Nb/Al前駆体線の試作に成功した。超極細線の連続通電加熱には高度な張力制御の追加検討が必要であることが判明したが、超極細線ではNbとAlの拡散距離が大幅短縮され、熱処理温度の低下や熱処理時間の短縮が期待でき、本研究により特殊熱処理が不要な新たな量産プロセスの可能性が見出された。
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